Pythonを学ぼう
Javaを学んだ方が次にPythonを学ぶためのコンテンツです。
第1回 はじめに
1.本コンテンツについて 2.Pythonについて 1.本コンテンツについて 目的 Javaを学んだ方が次にPythonを学ぶためのコンテンツです。主にPythonの基本文法を学びます。 進め方 Javaのソースコードと比較を行いながら進めていきます。したがって、Java言語を知っている方は学びやすいかと思います。ですが、基本的にJavaを知らなくても、学べるように極力配慮して進めたいと思います...
第2回 Pythonをインストールする
1.Pythonのバージョンを知る 2.Linuxへのインストール 3.Windowsへのインストール 1.Pythonのバージョンを知る Pythonをインストールする前にバージョンについて説明します。Pythonには大きく分けて2つのバージョンがあります。それが、2系と3系です。 3系 次世代のバージョン。 文法や機能が整備されている。 2系と互換性がなく、2系で使用できた外部ライブラリが動...
第3回 統合開発環境「Eclipse」の導入
1.統合開発環境とは 2.Eclipseの導入 1.統合開発環境とは 統合開発環境(IDE)とは、エディタ、コンパイラ、デバッガなど、開発に必要なツールが統合されている環境のことです。 Pythonが使用できる有名な統合開発環境として、次のものがあります。 名称 簡易説明 Eclipse ・オープンソースのIDE。 ・対応OSは、Windows、Linux、Macなど。 ・対応言語は、基本的にJ...
第4回 プログラムの実行
1.プログラム実行の流れ 2.プログラムの解説 1.プログラム実行の流れ 第2回に作成した開発環境で、簡単なプログラムを実行します。 1.1.プロジェクトの作成 Eclipseを立ち上げて、「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択します。 「新規プロジェクト」画面が表示されるので、「Pydev」→「Pydev プロジェクト」を選択して「次へ」を押します。 プロジェクト名を入力し、「完了」を...
第5回 変数
1.変数の定義 2.変数の命名規則 3.Javaとの比較 1.変数の定義 変数の定義は非常に簡単です。 "変数名 = 値"と書くだけです。 # coding: utf-8 # 数値型の変数の定義 a = 10 print(a) #文字列型の変数の定義 b = 'str' print(b) 実行結果 10 str ちなみに定義されていない変数を呼び出そうとすると、エラーが起きます。 # codin...
第6回 基本的な型とオブジェクト
1.基本的な型 2.明示的な型変換 3.すべての型はオブジェクト 4.変更可能・不可能なオブジェクト 1.基本的な型 第5回までに文字列や数値を簡単に扱いました。 これらのデータ以外にもPythonではさまざまなデータを扱うことができます。 次の図は、基本的な型を分類したものです。 Noneという型は、"なにもない"ことを示す定数です。 それ以外の型の詳細については、以降の回にて説明していきます...
第7回 数値型
1. 数値型の種類 2.四則演算 3.自動的型変換 4.Javaとの比較 1.数値型の種類 数値型は、整数(int)、長整数(long)、浮動小数点(float)、複素数(complex)の4種類があります。 次のプログラム見てください。 # coding: utf-8 # 整数 print(type(1)) # 長整数(数値の後ろにLをつけます) print(type(1L)) # 浮動小数点...
第8回 ブール型
1.ブール型とは 2.ブール型と数値型との関係 3.Javaとの比較 1.ブール型とは ブール型(bool型)とは、TrueかFalseの値のみを持ちます。 # coding: utf-8 # ブール型-True print(True) print(type(True)) # ブール型-False print(False) print(type(False)) 実行結果 True <typ...
第9回 演算子
1.算術演算子 2.比較演算子 3.論理演算子 4.ビット演算子 5.Javaとの比較 1.算術演算子 Pythonの算術演算子は次のものがあります。 演算子 説明 例 プログラム 実行結果 + 足し算 1 + 2 3 - 引き算 3 - 1 2 * 掛け算 2 * 3 6 / 割り算 4 / 2 2 % 剰余 10 % 3 1 ** べき乗 2 ** 3 8 2.比較演算子 Pythonの比較...
第10回 リストの作成
1.リストとは 2.直接記述して作成 3.一定の連番で作成 4.シーケンスから作成 5.スライスで作成 6.Javaとの比較 1.リストとは リストはさまざまなオブジェクトを格納する列を表します。 具体的には、次のように、"[]"括弧の中に要素をカンマで区切って列挙したものです。 [1, 2, 3, 4] リストには次の特徴があります。 数値、文字列など、どのオブジェクトでも格納できる 数値、文...
第11回 リストの操作
1.リストの読み込み 2.リストの更新 3.リストの削除 4.その他のリスト操作 5.Javaとの比較 1.リストの読み込み 次の構文を使用すると、リストの各要素を読み込むことができます。 リスト[インデックス] 使用方法は次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 # リストの読み込み a = [2, 6, 8] print(a[0]) print(a[1]) print(...
第12回 タプルの作成
1.タプルとは 2.直接記述して作成 3.シーケンスから作成 4.スライスで作成 5.Javaとの比較 1.タプルとは タプルはリストと同じく、さまざまなオブジェクトを格納する列を表します。 次の点でリストと異なります。 "[]"ではなく、"()"の中に要素をカンマで区切って列挙すること (1, 2, 3, 4) 変更不可能なオブジェクトであること(タプルの更新・削除ができない) 2.直接記述し...
第13回 タプルの操作
1.タプルの読み込み 2.タプルの更新 3.タプルの削除 4.その他のタプルの操作 5.Javaとの比較 1.タプルの読み込み 次の構文を使用すると、タプルの各要素を読み込むことができます。 タプル[インデックス] 使用方法は次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 # タプルの読み込み a = (2, 6, 8) print(a[0]) print(a[1]) print...
第14回 辞書の作成
1.辞書とは 2.直接記述して作成 3.シーケンスから作成 4.Javaとの比較 1.辞書とは 辞書(Dictionary)とは、キーと値を対にした集合を表します。 具体的には、次のように、"{}"括弧の中に"キー:値"をカンマで区切って記述します。 {キー1:値1, キー2:値2, キー3:値3, ・・・} 辞書には次の特徴があります。 キーには、変更不可なオブジェクトを指定すること。 ただし...
第15回 辞書の操作
1.辞書の読み込み 2.辞書の更新 3.辞書の削除 4.その他の辞書の操作 5.Javaとの比較 1.辞書の読み込み 次の構文を使用すると、指定したキーに対応する値を読み込むことができます。 辞書[キー] 使用方法は次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 # 辞書の読み込み dic = {'a':1, 'b':2, 'c':3} print(dic['a']) print...
第16回 セットの作成
1.セットとは 2.iterableオブジェクトから作成 3.集合演算子を使って作成 4.Javaとの比較 1.セットとは セットとは、重複要素のない集合を表します。 次の特徴があります。 変更可能なセットと、変更不可能なフローズンセットがある 要素は重複しない 集合演算ができる 要素に変更可能なオブジェクトを指定できない 2.iterableオブジェクトから作成 iterableオブジェクト(...
第17回 セットの操作
1.セットの読み込み 2.セットの更新 3.セットの削除 4.その他のセットの操作 5.Javaとの比較 1.セットの読み込み セットは、順序の保証がないオブジェクトです。 そのため、リストのように、インデックスを指定して特定の要素を取得することはできません。 セットの個々の要素を取り出すには、for文を使用します。 for文はループ処理を行うための構文です。 for文の詳細は、以降の回で説明し...
第18回 文字列の作成
1.Pythonの文字列について 2.直接指定して作成 3.スライスで作成 4.フォーマット文字列から作成 5.Javaとの比較 1.Pythonの文字列について これまでの回で文字列は何度も扱ってきました。 'abc' のように'で囲ったものが文字列です。 Pythonでは、バイト文字列とUnicode文字列を扱うことができます。 Unicode文字列は、英数字以外の日本語などのマルチバイト文...
第19回 文字列の操作
1.文字列の読み込み 2.文字列の連結 3.文字列の分割 4.文字列の削除 5.文字列の検索 6.文字列の置換 7.その他の文字列の操作 8.Javaとの比較 1.文字列の読み込み 文字列の各要素は、次の構文を使用して読み込みます。 文字列[インデックス] 使用方法は次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 a = 'str' # インデックス1を読み込む print(a[...
第20回 条件分岐
1.条件分岐とは 2.if文の基礎 3.else節 4.elif節 5.条件式の判定 6.pass文 7.複合文 8.三項演算子 9.Javaとの比較 1.条件分岐とは これまでの回のプログラムは、上から順に実行してきました。 ですが、プログラムによっては、条件によって処理を分けたい時があります。 それが条件分岐であり、Pythonには条件分岐をするための「if文」という構文があります。 if文...
第21回 for文
1.for文とは 2.for文の基礎 3.for文とrange関数 4.Javaとの比較 1.for文とは プログラムを作成する上で、繰り返し処理を行いたい場合があります。 そこで、使用するものがfor文です。 Pythonの繰り返し処理には、for文の他にwhile文があり、while文については次の回で説明します。 Pythonの繰り返し処理では、コードブロックのかわりにインデントを使用する...
第22回 while文
1.while文とは 2.while文の基礎 3.Javaとの比較 1.while文とは while文は、for文と同じく、繰り返し処理を行うための構文です。 while文は、他の言語でも見られます。 ですが、Pythonには、他の言語で見られるdo-while文はありません。 2.while文の基礎 while文は次のように記述します。 while 条件式:  ...
第23回 continue・break・else
1.continue 2.break 3.else 4.Javaとの比較 1.continue continue文は、for文やwhile文のブロック処理中に使用します。 continue文を使用すると、それ以降の処理を行わず、for文やwhile文のブロックの先頭に戻ります。 使用方法は、次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 # xが3の時continueする for...
第24回 関数の基本
1.関数とは 2.関数の定義 3.関数の引数 4.関数の戻り値 5.Javaとの比較 1.関数とは これまでの回で、すでに関数を使用してきました。 例えば、リストを作成するためのlist関数。リストの長さを調べるためのlen関数など。 このように、とある機能をひとまとめにしたものを関数といいます。 この回では、基本的な関数の作成を行います。 2.関数の定義 関数の定義は次の構文を使用します。 d...
第25回 関数オブジェクトとスコープ
1.関数オブジェクト 2.スコープ 3.Javaとの比較 1.関数オブジェクト Pythonでは、関数をオブジェクトとして扱うことができます。 オブジェクトは、関数名の変数に格納されます。 そのため、括弧をつけずに、関数名のみを呼び出すと、オブジェクトとして扱われます。 次のプログラムを見てください。 # coding: utf-8 # 関数の定義 def function(arg): &nbs...
第26回 デコレーター
1.デコレーターとは 2.デコレーターの基本 3.デコレーターの引数 4.デコレーターのネスト 5.Javaとの比較 1.デコレーターとは デコレーターとは、関数を修飾して、新しい関数を作成します。 つまり、関数に付加機能をつけることができます。 複数の関数に対して、同等の付加機能をつけたい場合に有効となります。 2.デコレーターの基本 デコレーターの基本文法は次のように書きます。 @デコレータ...